しまりす写真館の現像室から

カラーネガフィルムでユルめに写真を撮っています

Rolleicord & Leica M6: La Fiesta del Verano ha vuelto a Casa

Rolleicord V + Xener 75mm F3.5 + Fujicolor Acros 100 II 「収束」と「終息」の違いについて、侃侃諤諤議論した日々もあったが、今年は、ようやく夏祭りが還ってきました。 Leica M6 + Elmarit 28mmF2.8 + Ilford HP Plus 3200 むかーし、昔のロバート・デ…

Leica M4-2, Minolta SRT101: これは、何だ?

僕の好きな写真集のこと。 まず、牛腸茂雄の「Self & Others」。今はなき、六本木の青山ブックセンターで買った、初めての写真集である。 Self and Others(セルフ・アンド・アザーズ): 牛腸茂雄写真集 作者:牛腸 茂雄 未来社 Amazon 次に、荒木経惟の「東京…

Minolta SRT101: 断章

何故かピントが合わないなーと思っていたSRT101なのですが、ようやく手に馴染んできた今日この頃。と言っても、これ、昨年秋の撮影だったかな。秋の短い午後の終わりの方、下谷あたりを歩いた時のものです。 昨日も2台ほど、オリンパスの一眼レフを手放しま…

Tokyo Square. Square Tokyo.

Rolleicord V + Xener 75mmF3.5 + Fujifilm Acros 100II ここで、奥の方に見える橋(下の方)を地下鉄丸の内線が走っていれば、大三元。さらに神田川を資材運搬用のボートか何かが下ってくればストレートフラッシュだ。 写真の順番を考えるのは難しい。難し…

Olympus Pen S: No words, just images at random 'cas I trust my eyes more than my brain.

Olympus Pen S + D.Zuiko 3cmF2.8 + Fujifilm Acros 100II いや、ハマるな〜Pen S。 Pen D2はずいぶん前から持ってるのだけどPenの世界観を如実に体感出来るのは、やはりPen Sだ。この、もしかして人を舐めてるんじゃないか?と思うくらい、冗談のように小さ…

Nikon F: 変わりゆく東京、渋谷編

Nikon F + Nikkor H Auto 28mmF3.5 + Tri-X これまでに何度も引用していますが、漱石の「三四郎」の冒頭で、熊本から上京してきた学生の主人公が「東京ではいつでも何かが壊されて、その後を追うように次から次へと新しい物が造られている」と驚くシーンがあ…

Nikon F: 雨の恵比寿、そして渋谷駅

Nikon F + Nikkor H Auto 28mm F3.5 + Kodak Tri-X 久しぶりにNikon Fに28ミリのレンズをつけて街に持ち出す。久しぶりのシブヤ・シブヤだ。しかし、スクラブル交差点の人混みに紛れて写真を撮っているうちに雨がひどくなってきた。 渋谷駅周辺はひどく水捌…

Rollei 35SE: ゴールデンウィークの横構図

Rollei 35SE + Rollei Sonnar 40mmF2.8 + Kodak Gold 200 我が家に2台いるローライくんたちのうち、黒いゾナーレンズ付きの方に入っていたフィルムを撮り切ったので現像に出したところ、去年の桜の写真が出てきました。 久しぶりに横構図の写真をアップロー…

Olympus Pen S: 新橋の週末、変わりゆく東京。

Olympus Pen S + D.Zuiko 3cm + Fujifilm Acros 100II オリンパス・ペンはよく写る、と聞いてはおりましたが、いや、ほんとこれはよく写る。ペンD2も持っていて、知ってるはずだったんだけど、おもちゃみたいに小さな口径のレンズでこんなによく写るとは、あ…

Rolleicord V: さよなら、黒つぐみ

Rolleicord + Tessar 75mm + Fujicolor Pro160NS ブローニーフィルムで撮ったフィルムをデジタイズしてもらうと、やはりフィルムサイズの物理的な大きさの違いのせいか、お店でスキャンしもらったデータでも、35ミリとは明らかに見応えの異なる画像が得られ…

Leica M: 柳橋、という橋。そしてリコー・オートハーフ

北新宿を歩いていて、ふと見つけた「橋」。 橋、といっても、橋ではない。昔橋であったものの名残というかよすがである。 よすが、って「縁」という漢字なのですね。コンピュータの変換候補で出てきて、初めて知った。個人的には「よすが」という言葉の方が…

Olympus Pen EE3: Solidarity; What's That?

「中平がスペインを訪ねたのは病に倒れる数カ月前のことで、『月刊プレイボーイ』の取材で中上健次と旅をした。同行の編集者によると、本屋を見つけるたびに新刊書をあさりに飛びこんでいくので、こんなにインテリの写真家がいるのかと、中上とともに驚いた…

Leica M5: Among the 36 Different Strategies, the Best Strategy is to Escape

もうすっかり春がやってきました。2月はあんなに寒かったのに、手のひらを返すように春めいてきた。侍ジャパンも順調に勝ち進んできて、本当に幸せな国、ニッポンの令和5年の春である。 がさーといっちゃってます。築地市場跡地。何が建つのかな。カジノがで…

Leica M3: 人生に憧れが必要であるということ。憧れなき人生に意味がないこと。

私は、「ライカM3」が好きです。 形が可愛いのだ。日曜日の午後、ビールを飲みながらネット記事を見たり、写真雑誌をパラパラとめくったり、ぼんやりしているうちに無性に「ライカM3」が買いたくなる。「ライカM3」は所有欲、購買欲、物欲、顕示欲、あらゆる…

Leica M: 1979年、「エーゲ海に捧ぐ」

岡崎武志氏の「ここが私の東京」(ちくま文庫)を読了した。非常に色々なことを学ぶことのできた一冊であり、inspiringという点においては、近年読んだ本の中でも3本の指に入る。 文学者を中心に、漫画家、音楽家など地方出身者と東京という場所の関係性を考…

Leica M: 大口径レンズでみる夢と妄想のF1.4

Leica M + Voigtlander Classic 35mmF1.4II + Shot at F1.4 先週導入のコシナ・フォクトレンダーブランドのレンズ、かなり気に入って使っている。開放にした時にすごく面白いそれっぽい雰囲気の絵になるし、何より軽いのがいい。カメラがライカなのにレンズ…

Leica M5 & M4-2: こころなりけり

新山口(小郡)駅Leica M5 + Elmarit 28mmF2.8(2nd) + Tri-X ライカM5とM4-2に入っていたフィルムを撮り切ったので、現像してもらった。M5のフィルムは2021年の秋に装填したもの。M4-2の方は、去年の10月に装填したものだ。時間が経過しているので、撮ったこ…

Leica M240: 2023年の洗濯と焼酎とは、なにか

2023年はまさに「洗濯と焼酎」の年である。 Leica M240 + Voigtlander 35mmF1.4 間違えた。「選択と集中」だ。そう、選択と集中なのだ。稼働率の低いライカボディ2台を処分んした私。その他の古い一眼レフも続々と放出中だ。しかし新宿のMカメラでは、不要機…

Nikon Fever: 新宿の西、中野の北

Nikon F3 + Ai-S Nikkor 35mmF2.8 + Fujicolor 100 新宿の西、中野の北のあたりを歩いている。先日は新井薬師から新江古田の駅まで、ジグザグに住宅地の中を歩いた。一種独特の存在感を感じさせる、不思議な区域である。太田区や世田谷区のような雰囲気とは…

Ricoh GRIIIx: 北新宿の母、南新宿の父

新宿 2023 日々、色々なものがそれと気がつくことなしに消えていくのだけど、公衆電話もそんなものの一つかもしれません。あの、分厚い電話帳も。僕の記憶が間違っていなければ、この電話機が置いてある棚の下のスペースは、確か、電話帳が置いてあったよう…

Nikon S2 & EM: 新橋、ホッピー、そして世界の「画角」についての考察。

Nikon S2 + Nikkor 50mmF1.4 + Acros 100 「神よ。我に50ミリのレンズを与えたまえ。」 新橋のやきとんやでホッピーを酌み交わしながら、僕の古い友達がいった。 「おもいかえすに、僕は、あたりのいろいろなものごとを、ひとつひとつ、一人一人の対象の、ご…

ハロー、マイ・ネーム・イズ・ケン・オカ

ハロー、マイ・ネーム・イズ・ビル・ブラウン ハウ・ドゥー・ユー・ドウー ハウ・ドゥー・ユー・ドゥー ジス・イズ・ア・スクール ザット・イズ・ア・ホール イズ・ジス・ア・パーク? イエス・イット・イズ ウワット・イズ・ジス? イッツ・ア・チャーチ 中…

Leica M4-2 & M3: Paris de Leica, Leica de Paris

日本の食料自給率は30%代だそうだが、我が家のカメラ自給率は2000%ぐらいである。昨日一台処分したけど、明日また一台増えそうな予感が・・・。 Leica M4-2 + Summicron 35mm + Kodak Tri-X パリ左岸の「Shakespear's Bookstore」。今や完全に観光地と化…

Minolta α7: Aged Positives

ポジフィルムを装填して、36フレームのうち半分ほど露光した後防湿庫の中で眠り続けていたミノルタα7。ふとしたきっかけでカメラを引っ張り出し、残りの半分を撮影して、フィルムを現像してみた。最初の方に撮ったフィルムに写っている人たちのほとんどが…

Minolta α-7:S区寸景

Minolta α-7 + Minolta Zoom Lens AF24-105mm + Provia F 100 1973年に西武百貨店でダイアン・アーバスの写真展が開かれていたようだ。その際の写真集は西武百貨店が出版している。山岸章二氏が編集し、堤清二氏が発行した。写真集の中の、当時の基準におい…

GR1v: Delayed Gratification=行列のできるラーメン店の法則

Ricoh GR1v + Tri-X このGR1vを中古カメラ店で手に入れたのは、もう7年か、8年前だったはずだ。まだファインダー周りの部品がリコーに残っていた時期で、液晶関係は部品交換させたばかりという状態の良いものだった。ところが、2年ほど前ぐらいからフォーカ…

Minolta XD並びにOlympus Pen D2: 雑観

Minolta XD + MD45mmF2.0 + Kodak 200 いつ頃に撮った写真かな。かなり前だと思う。もしかすると、コロナ騒ぎになった2020年の5月ごろに撮ったものかもしれない。ツツジの花弁に水滴がついているのが、みずみずしくていいな。 このミノルタXD、4、5年前に、…

Leica M6: ビールの歌(高田渡風に)

♪ ビールが飲みたい 風呂上がりにはビールが最高 今夜もプシュッと プルリンクを開けるこの瞬間が タマラない あああ ビールが飲みたい 今日もこんなに頑張ったんだから、俺 発泡酒といわず 第3のビールといわず 糖質ゼロといわず 旨味・プリン体・カロリー …

Minolta XD: 鳶と猫

Minolta XD + Kodak 200 フィルムの切れ端って「パンの耳」的部分?意図した記憶が全くないので、偶然だと思うけど、なぜかトンビが2羽写ってた。しかもバチピンで。 久しぶりにミノルタXDを防湿庫から引っ張り出して、シャッターを切ってみた。前回使った…

Nikon S2: 「撮って、と被写体が囁く」

「オリンパスのOM-1を僕が初めて見たのは、四国の高知市内だった。播磨屋橋からさほど遠くない裏通りに面した写真機店の、とおりがかりの人たちに外から見てもらうためのウインドーの棚に、新品のOM-1が置いてあった。・・・三人は立ち止まってOM-1を見た。…