しまりす写真館の現像室から

カラーネガフィルムでユルめに写真を撮っています

今日はデジ日和:フィルムα値= Pricelessの法則

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ここ最近、フィルムの消費が進んでいません。半年ほど前にタイ米叩いてコダックのポートラ10本仕入れたのですが、未だにほとんど捌けてない。やはり一本1,500円を超えると、何かよほど面白いものやことがあるという予感がある日でなければ、カメラに装填するのを躊躇してしまうんですよね。。

先日久しぶりにSDカードを新調しようとおもって、ヨドバシカメラに行ったんですが、店頭に並んでる一番容量の小さいカードって、32ギガなんですね。動画も撮らないし、現像ソフトに読み込む時間がかかるのが嫌なので、ハードディスクに吸い上げたらSDはすぐに消去しちゃう派の私にとっては、8ギガもあれば十分なのですが、結局生まれて初めて32ギガという大容量のSDXCカードを買いました。お値段4,380円。家に帰って使ってみたら、なぜかiMacのSDカードリーダーでは認識されないという問題が見つかったのですが、カメラに入れて使う分には大丈夫そうなので、このところ2軍扱いとなっていた我が家の「デジタルカメラ軍団」の中では唯一動画撮影する可能性のあるX-T4のRAWファイル用第1スロットに挿しっぱなしで運用することといたしました。

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そうするとRAWデータで500カット以上この一枚のSDカードで撮れるのですよね。FINEのJpeg画像だと2,000カット、ノーマルのJpegならなんと2,900カットも取れてしまうわけです。

これが4,380円・・・ポートラだったら、買えるのはたったの2本で72カット分です。仮にフィルム1カットの画像としての価値=デジタルのRAWと仮定して逆算すると、32ギガのSDカード=コダックポートラ14本というけーさんが成り立つのであったがこれは、以下のようなほーてい式となるわけである。

1X32GB=4,380円Xα

14XKodak Portra160=24,920円

この数式においてαの値を求めると、これがすなわちデジタルでなくフィルムで写真を撮ることの無形の「価値」を数値化できるということを、いま、私は突如として発見したのである。

5.6894922 = priceless

これを「フィルムα値」と命名する!

ふーん。フィルムで撮影する「無形の価値」は、デジタルの6倍程度か。。大したことないな、っておもったがよく考えてみると、確か2004年頃に私が初めて買ったデジカメ、Sony Cybershot DSC-W1は本体が4万円弱で、当時の私にとっては一大決心にて購入に踏み切ったわけです。レンズにカール・ツアイスって書いてあるのが、当時カメラに関する知識ゼロだった私にとっても、なんだかありがたいような気がしたのでした。そこで、ツーカーのケータイで家内に架電、予算4万円以内で黒はダメ、銀色なら可とのご許可を得たうえで店員さんに「これにします」と告げたのでした。

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懐かしの愛機、Sony Cybershot

ところが、カメラとは別に記録メディアを購入しなければならず、そいつが1万円近くすることを店員さんから告げられて、ヤマダ電気の売り場で悲鳴を上げた記憶があるのですが、その後、数年にわたって愛用し、色々楽しく撮影したのち、丹沢の清流に水没してオシャカ様となってしまったカメラをただいま引っ張り出して確認したところ、メディアの容量はなんと128メガバイト。。。今のX-T4のRAWデータって、計算間違えてなければ(よく間違えてるのであてにしないで)32MBあるので、このメモリースティックPROでは、ななんと4カットしか撮れないのです。っつうことは、

1X128MB = 8,000円(記憶曖昧だが確か)Xα

1XKodak EktarX4cut/36cut(2010年ごろまでは確か600円程度だったような)=66.67円

なので、2004年におけるフィルムα値は0.00833375です。

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つまり2004年において0.0083であったフィルムα値は20年弱経過した2021年においては682.756502倍となったわけである。

低迷するデフレ日本においては、まさに爆騰です。

今後この「フィルムα値」がこれ以上の高騰を続けないように、来年の初詣では神様にお祈りすることにしよう。

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そういったわけで、今回はお小遣い節約のため、昨日撮ったデジタル画像となります。こうして、撮ってすぐに結果がみれるというのは、味気ないような気もしますが、やはり、便利ですね〜。

冷蔵庫の中のPortraの賞味期限は2022年11月。こいつを捌くため、来年はどこか写真旅行にでも行きたいなー。

と、いったようなブログを書きながら合間あいまにうちの猫たちをM6で撮っているうちに、1本取り切ったので、ポートラで撮影した画像をライカのフルサイズデジタルの画像と並べて、アップロードしておきます。こうして比べてみると、フィルムの良さって、白黒はっきりつけず、曖昧でぼやっとしたところにあるのかな、と思いました。デジタルも綺麗だなっておもったけど、やっぱりフィルムで撮った画像もいいな・・・

Film never die, yes, it shouldn't!

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Leica M6 + Summicron 50mm + Kodak Portra160

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Leica M6 + Summicron 50mm + Kodak Portra160

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Leica M + Summilux 50mm ASPH + 24 Megabyte CMOS