しまりす写真館の現像室から

カラーネガフィルムでユルめに写真を撮っています

The Times They Are A-Changin'

「そろそろ自分の力で泳ぎ出すがいい

そうでないと、あんたも石ころのように流れのなかに沈んじまうだろう

何しろ時代が変わろうとしているんだから」(ボブ・ディラン

Leica M5 + Summicron 35mmF2.0 (2nd Gen.) + Kodak Ultramax 400

近所の写真屋さんでネガフィルム(フジのX-Tra400)を2本買った。一本1650円で、2本で3300円。笑える。これはもう笑うしかないでしょう。でも買った。8メガのSDHCカードも買った。こちらはわずか1300円。

世の中で何かが起きている。物質的なものが、実は手に届かないものになり、代わりに実体をもたないデータが僕たちの生活を満たしつつある。

貧しい学生をはじめとする国民食だったはずの日清カップヌードルが一個230円という「高嶺の花」となって、今やファミマのPBのカップ麺(こちらは130円)にしか手が届かない。考えてみたら、朝も昼も晩もファミマORセブンイレブンORローソンだ。それ以外の選択肢は、日本人には、ない。手作りのもの、規格に合わないものは、もう私たちの手に入らない。企画さされ、規格化され、定型化されて、効率化されたものだけが、的確に「納税者」たちに与えられる。

缶ビールを3本買うと30円くれるという。思わず3本買った。嬉しい。こんなことくらいで嬉しがっていていいのか、よくわからんが。

ヤクルトが優勝して、巨人がBクラス落ちだ。オリックスが逆転優勝して、ソフトバンクが涙をのむ。

これは何かを意味しているのだと思う。当たり前だったことが、当たり前でなくなりつつある。これまでのエスタブリッシュメントが、もはや安定性を失って、何か訳のわからない新しいことが、ようやくこの国でも起ころうとしているのかもしれない。

ぜひそうあって欲しい。フィルムとカップヌードルの高騰はほどほどにして欲しいけど。

The Times They Are A-Changin'

The Times They Are A-Changin'

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もう日付が変わって月曜日になりそうだ。明日も忙しい1日になりそう。だから今日はこれで寝る。たくさん寝るのだ。おやすみなさい。