しまりす写真館の現像室から

カラーネガフィルムでユルめに写真を撮っています

Rollei 35se: 東京という「都市」の中心で

「この都市は表意文字である。文章(テクスト)はとだえることがない。」

ロラン・バルト「表徴の帝国」中心ー都市 空虚の中心 より)

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Rollei 35SE + Sonnar 40mmF2.8 + Fujicolor 100

知り合いの方からこのローライ35SEをいただいた。皮のケースに包まれた状態でかなりの時間が経過していたようで、2分の1秒はきれなくなってしまっているが、15分の1秒以上は切れるので、スナップ撮影にはなんの支障もない。とはいえ、長い時間を経て再び光を通したレンズで撮った写真を見ているいると何か不思議な気持ちになるのだ。

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千鳥ヶ淵を歩いたのはたぶん30年ぶりぐらいだ。いつも、人が集まるところに人が集まる時期には行かない様にしているのだけど、久しぶりに東京の中心を見ておきたくなって、この小さなカメラと、デジタルライカを持って皇居の周りを一周、歩いてみた。

デジタルの方ではなかなか気に入った写真は撮れなかったのですが、F5.6で、逆光で歩きながら適当に目測で撮ったこの一枚だけ気に入ったので、貼り付けておきます。

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Leica M + Summilux 50mm

咲き始めてから急に冷え込んだりしたせいか、いつもよりも少しばかり長い間楽しませてくれたように思う東京の桜も、今週あたりで散りさってしまいそうです。