しまりす写真館の現像室から

カラーネガフィルムでユルめに写真を撮っています

復活!ライカM6

「そして、全体的に言って、およそ生成するすべてのものについて、すべてはこのように生成するのかどうかを見てみようではないか。すなわち、何か反対のものがある限りにおいては ー 例えば美が醜に反対であり、正が不正に反対であり、その他無数の者がそのような関係にあるのが ー そういうものにおいては、その一方は反対である他方からしか生じえないのだ、ということを。」

(「パイドン 魂の不死について」岩波文庫 プラトン著 岩田康夫訳)

Olympus OM-4 Ti + OM Zuiko 35mmF2.0 + Fujicolor100

いつもの通勤電車の中、寝ぼけ眼でネットサーフィンしていて、思わず「えっ!?」と声をあげてしまった「ライカM6」の復活。まさかM6のプロモーションビデオが制作されるなんて、思ってもみなかった。

自分が持ってる中古カメラのプロモーションビデオを作ってくれると、なんだかおトク感がある。10万円台半ばで買ったカメラが、な、なな、ななじゅうまんえん(以上です・・)で売り出されると、なんだか自分の持ってる中古カメラにに多額の「含み益」が出て、税務署に課税されることになりはしないか。要注意だ。

iPhone 11 Pro

さて、本日は先週末に衝動買いしてしまったOM-4のシェイクダウンオリンパスOM-2SPは、カメラにどっか穴でも開いてんじゃないか?と思ってしまうくらい、電池が減る!のだけど、OM-4の後期型はこの点は対処されているようである。カメラの中でミラーやシャッター幕がバラバラになったんじゃないか?という気すらするOM-2SPのシャッター音も、OM-4Tiではだいぶまとまりのある音になっている。といっても、OM-1やOM-2とは違い、クシャアン、カシャアン、という一種多重的な音質であるので、好みが合わない人もいるかもしれない。

OM-4Tiといえばマルチスポット測光!なのだけど、これって要は今のAEロック、みたなものでしょうか。明るいところと、暗いところを2箇所測光すると、その中間の露出に合わせる、という、ややこしそうでいて、実はシンプルな仕組みのような気もするのだけど、露出補正ダイヤルが左側にあって、ファインダを覗きながらの操作が難しいので、想像以上にこのスポット測光ボタンを多用することになる。上に貼り付けた猫たちの写真は窓の外と部屋の中で輝度差が激しい状況・・・OM-4のマルチスポット測光の出番!ということで、屋内の猫ちゃんと、お外を2箇所スポット測光してシャッターを切ってみたのだけど、下の画像についてはなんとなく確かに、部屋の中が潰れることもなく、屋外が飛ぶこともなく、塩梅の良い露出で撮れているような、気が、する。

もっとも、最高速の2000分の1秒を切ってみると、画面左側が露出不足となっており、どうも幕が完全に開いていないような気がする。まあ、横走りの布幕で2000はキツいわな。。。ライカでも500分の1秒までしか使わないので、OM-4も基本、500分の1秒までのカメラということにすれば、問題ないか・・・。

「One Camera, One Lens Operation」っていうのにすごく憧れているのだけど、そんな思いとは裏腹に、機材は増えていくばかりである。この「道」が正しくはないということはようくわかってはいるのだけど、真っ当な人生航路に戻るまで、まだだいぶかかりそうである。ライカM4-2も手放す決意がほぼできていたのだけど、再生したライカM6のプロモビデオを見て「黒皮病」を発症しそうになった私は、将来「黒皮病」が顕在化した時のワクチンとして、手持ちの中では唯一の「黒皮」モデルであるこのM4-2、やはりずっと手元に置いておくことにしたのである。